プロモーション二日目の1月14日、夕方。息子がやって来ててくれた。
実はこのプロモーションの話をいただいた時、彼は小心者の親父のために、援護射撃すべく、参戦の心積もりをしてくれていた訳なのだが、残念にもその日程 が、彼の大学のテスト週間と重なってしまった。しかし、それでも大雪の中、都合をつけて来てくれる…。さりげく、心優しく、粋な青年であることよ。
「ありがとう。気をつけて帰れよ。」
「おー。」
100倍の勇気を置いて、私の親友は帰路に着く。
その翌日は三日目土曜日。四日目、日曜夕方まで限定で妻が応援にやって来た。されど、目の下には『隈』。
「俺の言うことが、解っているのか?どうなのか?ぶっ倒れないか?このまま帰そうか?」
と、心配なほど、疲労困憊の様子。立ったまま寝ているかのような妻を見て、いやはや、参戦させて後悔の一念。妻曰く、
「二日空けて来るために、今日は1時に起きた。」
だとか…。
「俺の甲斐性の無さなのか?」
と、ネガティブな思考を切り替えて、
「そうまでして夫を支えようとしてくれる気持ちがあったのね。」
と、長らく消えたと思っていた夫婦愛の灯りの種火が、どうにか残っていたように思えば、一応、さらに勇気百倍。
また、広島から、そして大阪からと友人が駆けつけてくれたことへ、感謝の気持ちを伝える術が無い。
広島からは、私の青春時代に親交を深めた今は亡きご夫妻のお嬢さん方。
「まみちゃん、みきちゃん、遠路遥々、わざわざありがとう。次はもっとじっくり会おう。勇気百倍でした。」
大阪からは、故郷福岡の母校・東筑(とうちく)高校の同窓生・T君。
「なかつくま?」
「ん…?」
「Tです。東筑の81期の…。」
「おーーー。」
と、堅い握手をするや、目が潤む。
「ブログ見て、来たんよ。」
なんだとさ。もー、泣きたくなるところを、どうにか抑えて、勇気100倍の4乗よ。
「幸せ、俺は幸せ。幸せも1億倍ばい。」