農家の春

テーマ:農民/くま語録

稲作農家に春が来た。野良仕事の手始めは、苗を育てるビニールハウスの中の、清掃と、整地。バックホーで草を削り、土をならす。ポンコツ機械のアームからオイル漏れを発見し、またもや修理代のことが頭を過ぎる。

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大学へ自宅から通学する息子が、昨年から良きパートナー。休憩時間の会話は、さわやかで濃い内容になってきた。

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向こうに豆粒のように固まっているのは、平均年齢80歳の三人組、近所のおっさんたちが、缶コーヒーを手土産に、若手の働きぶりを見学しながら、日向ぼっこ。

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仕事の邪魔にならぬよう、ハウスの隅っこで約3時間、たっぷり語らって、こちらに「はよ、しもてぇ」と、手を振り去っていく。無理せず、もうそろそろ、仕事終わりにしなよっ、てさ。その存在がのどかなおっさん。
次は、ハウスの外の、露地育苗の床作りに取り掛かろう。

プロフィール

くま語録

くま

京都北部・綾部市物部地区で米を育てつつ、「農樹」を育てる農民。通称:くま
中津隈俊久(なかつくま としひさ)
’64年生、福岡県北九州市出身。
自作自演プロジェクト「農民パラダイス計画」のリーダー。

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