2 前兆 

テーマ:農民/くま語録

病気の前兆はありました。夏、半袖半ズボンから出る腕や脚に青あざができ、なかなかなおらない。それもよく見ると点々になっていました。これが、点状紫斑 なんてあとから知ること。夫の母親が30年前、白血病で亡くなったときの話を聞いたことがありました。当時、高校1年生の夫が身体の不調を訴える母親の青 あざに不安を抱き、病院に連れて行ったと。しかし、自分の青あざは「まっさかー、わたしが白血病になんてなるわけない。」軽く見過ごしていました。体調不 良もありましたが、いつもの疲れか夏バテか、はたまた更年期障害ですませていました。
その4か月後、こうして入院しているわけです。今は、2回目の抗がん剤点滴が終わったところです。治療に入る前、高校時代の友人がお見舞いメールをくれました。
   バスケット部のあの地獄の練習を思い出して!
   四つ尾山1周ランニングにお寺の階段ダッシュ
   オールコートのルーズボールに奥目のビーム
   あれを乗り越えられたのだから、大丈夫。がんばって!
33年間、変わらぬ友情をありがとう。
教子

祈り

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日々、祈りのうちに生きてきました。
朝、「パンが上手に焼けますように。」「今日は、たくさんのパンが売れますように。」
春、「今年は天候に恵まれ豊作でありますように。」「事故やトラブルなく仕事がはかどりますように。」秋には、「おいしいお米が多くのお客様に届けられますように。」
2か月前、大きな祈りが加わりました。
「早く病気がなおりますように。」「病気が完全になおりますように。」
急性骨髄性白血病に罹りました。まさか、私が・・・、信じられない、信じたくない。いまだに、悪い夢なら早く醒めてと思うこともしばしばです。
これまでの経過、これからの報告をこのブログ上に記録していきたいと思っています。病気イコール不幸を世間にさらすことは、プライドの女王様としては許し がたいことでしたが、そんなプライドも何も髪の毛もろとも抜け落ちていってしまいました。森林火災で焼け出されたオラウータンのような有様です。
教子 (俊久の妻、一樹の母)

JR京都伊勢丹プロモーション④

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JR京都伊勢丹・マーケットプロモーション

9月28日(水)~10月4日(火)
JR京都伊勢丹・地下2階にて
『農樹』のプロモーション/第4弾

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新米(H.23年産)引っさげ、上洛いたします。

今度は、どんな出会いがあるのだろう。ただただ、米を作るのでは無く、人と出会って、話し合って、絡み合って、自分も、お米も磨かれ、味が出てくる気がする47歳。

明日も昼飯忘れて稲刈りか?おかげで、晩飯の美味いこと…。

何かを持ってるW・クマ。12号台風被害なし。コシヒカリの稲刈り終了まで秒読み態勢。一気呵成に攻め立てよう!
明日も、美味い晩飯が待ってるじぇい。

無事

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台風12号で近畿各地に大被害が及ぶ中、ここは被害なし。
我が田んぼも被害なし。
奇跡…だと思う。比叡山のてっぺんから、彼がきっと守ってくれたのだ。
ありがとう。
そして、ご心配いただいた皆様、ありがとう。
稲刈り、頑張ります。

彼とは

格好いい

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そろそろ稲刈りが近づいてきたことを知らせてくれる独特の香り。農家にはわかる、漂う香りの変化。盆が明ければ、戦闘準備。ライスセンター内の機器の掃除 に始まり、試運転に調整、場合によっては部品の交換。コンバインのチェックに注油などなどこなしながら、稲刈りモードへ切り替えを…。

さて、先日、ここ綾部市の地域担い手農業者で構成される団体の研修会・懇親会に、息子と二人で出席した。約10年以上前から、この団体と疎遠になっていた 理由が、私にはそれなりにある。しかし、親父が毛嫌いしてきたものから息子を遠ざけるのではなく、業界内外、ひと通りのところへ面通しをして、その後のこ とは本人が考え、交友を深めて行けば良いと思うので、農作業は早めに切り上げ、のこのこと…。
処は綾部市内のとある割烹旅館、いつものところ。こじんまりした座敷に通されれば、予想通りの雰囲気。世話役の農家2名が30代。同じく世話役の市職員 40代。農林部長と市長が50代。その他ご出席の農家は、みたところ、私と息子を除いて約20名が70代。想像通り、性懲りも無くやってきましたこの集ま り。
「ほれほれ、来たぞ、来たぞ。」
と、ばかり…、お決まりの自己紹介と近況報告。
そして、やれ、「経営が苦しい」、「後継者がいない」、「補助金が欲しい」、「国へ働きかけを…」、「市からの助成を…」などなどと、まさに陳情集会。こ れだから、私はこの人々から遠ざかり、孤高の人を気取って、本日この日まで来たたわけだ。とっとと、酒でも出せやぁと叫びたくなりながら、こういう集会で 避けようのない、今更ながらの自己紹介。
「ここに生まれたわけでも、育ったわけでもなく、農業に志を抱き、ゼロからスタート、17年目の稲作農家・なかつくまです。毎年収穫したお米は、大事に抱 えこんで1年かけて自家販売。秋、冬はネクタイ締めて営業活動することの繰り返し。米を抱えこむのは、しんどいっすわ。営業の旅費も経費もかかります。し かし、芽が出たら嬉しいもんです…。取引先の広がりもさることながら、この春には、我が家に別の芽が吹きました…。今日は私とともに、この道を歩む決心を した息子を連れて参りました。近々『農樹』を法人格にした暁には、社長に就任する男であります。農樹の初代社長の一樹です。どうぞ、よろしく。」

あー、くまちゃん、爽快!

続く息子が、また爽快!威風堂々、
「息子の一樹です。医療系の大学に通い、トレーナーの道を志してはいましたが、農業の魅力と双方天秤にかけてみると、こちらを選択するに至りました。僕たちよりも下の世代の子たちが農業に憧れを持つように、僕が手本となる農家になりたいと思います。」
と、言ってのけましたがな…。かっけぇっ(現代若者言葉:格好良い)!と、47歳が心の内で叫んでしまう。それからが、大変。日本の宴会文化の洗礼を浴びる。即ち、注ぎつ注がれつ、ご返杯の嵐に巻き込まれ、ゲロまみれ。
「気持ちわりーっ。あのじじいどもめ。うぉー、ろろろっ。おえーっ、ろろろっ。」
翌朝、意外と爽やかな顔の息子は、
「あんだけ吐きまくったから、腹減った。それにしてもよぉ、やっぱ昨日のおっさんたち、どいつもこいつも気持ち悪かったよな。後継者がいねえー、のなん のって二十歳の俺に言ってきてよー。だいたい、メジャーリーグ、Jリーグに後継者不足なんてねーじゃんか!じじいどもが、ダッセェーから後継者不足なん じゃねーか。何年間生きてきて気付かねぇんだ、ばーか。」
「…、…、かっけぇっ。」

プロフィール

くま語録

くま

京都北部・綾部市物部地区で米を育てつつ、「農樹」を育てる農民。通称:くま
中津隈俊久(なかつくま としひさ)
’64年生、福岡県北九州市出身。
自作自演プロジェクト「農民パラダイス計画」のリーダー。

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